一 般 社 団 法 人 ひ と よ し 球 磨 青 年 会 議 所  2020年度 理事長所信

一般社団法人ひとよし球磨青年会議所

                                                                        第62代理事長   西   拓 也

1. 基本理念

 
自他共栄
~地域を巻き込む行動力~


2.運営方針


一.未来へと導く会員拡大
二.魅力あるJAYCEEの育成
三.地域と共に行う青少年育成
四.地域連携と繋がる防災意識
五.変化を恐れない運営


3.所信


【はじめに】
 私の郷土人吉球磨地域は、熊本県の南東部にあり、四周を見渡すと市房山や白髪岳などの九州山地の高い峰々に囲まれ、中央を豊かな水量を誇る球磨川が流れています。この景色は私たちの祖先がこの人吉・球磨地域に暮し始めて何一つ変わらないものであり、これからの未来へ変わることなく残していくべき財産なのです。先人たちは、決して変わらない物と、何百年もの月日に寄り添いながら、時代の流れに身を任せ時には柔軟に、様々な変化を受け入れその時代の文化を築き上げ、私たちが暮す現代へと導いてきたのです。
 戦後の荒廃の中、「新しい日本の再建は我々青年の使命である」という志のもと、青年会議所運動は始まったのです。人吉青年会議所(現:一般社団法人ひとよし球磨JC)は、「修練・友情・奉仕」の三信条のもと、より良い社会づくりを目指し、社会的課題の解決に積極的に取り組み、明るい豊かな社会を実現するべく、使命に燃えた青年たちが郷土人吉球磨地域に集い62年目を迎えます。
 諸先輩方が築き上げて来られた青年会議所の志と強い覚悟は、その時代や社会の変化に応じた運動へとつながり、今を生きる私たちに受け継がれています。その受け継がれてきた運動が、様々な形となり地域貢献を行う団体へと形を変えていったのです。その中でも人吉球磨地域に変化をもたらすのは、「青年会議所」だと私は信じています。なぜなら、どんな時代でも私たち青年会議所は、地域の課題を念頭におきながら自分たちが先頭にたち、地域を巻き込む行動力を発揮し課題解決に向けた運動を展開してきたからです。
 しかし、現在の我々は地域を巻き込む活動や地域に発信する活動が本当にできているでしょうか。JCはただのボランティア団体と認識されてはないでしょうか。青年会議所という存在を住民や地域に浸透させ魅力ある団体だと認識して頂くためには、他団体にはない60周年記念式典において行った未来への提言を念頭に置いた魅力ある事業や地域の人々が振り向いてくれる事業の構築をしていかなければなりません。また、祭りや他団体の会議などに、ただ参加するだけではなく会議の場で意見し課題に対して発言力をもって私たちの存在価値を認知して頂くことも必要なのです。
 どんな時代にも柔軟かつ迅速に対応し続ける組織へと変貌を遂げるには、変わらないものと変えるべきものをしっかりと認識した上で、地域への発信力を常に意識し行動していかなければなりません。


【未来へ と導く会員拡大】
 青年会議所は単年度で組織が変わる団体です。毎年度の運営方針において運動構築を発信・展開していますが、創立から唯一途絶えることなく行われている運動の一つが会員拡大です。私たちは心から会員拡大の重要性・必要性の意識を持っているでしょうか。2020年度のメンバー数のスタートは31名となります。2023年度を迎えるころには、メンバーの卒業や入会年齢の上昇傾向、青年会議所全体の入会数の減少など様々な理由はありますが、何も動かなければメンバー数が半分まで減少してしまいます。ひとよし球磨青年会議所(以下ひとよし球磨JC)が、効果のある運動を地域に発信し続けていくためには会員拡大が必要です。
 私は、会員拡大を行っていくことは、青年会議所運動を魅力ある形で発信できる最大の場だと考えます。なぜなら、同志として迎え入れたい会員候補者に運動の効果を最大限に発信し、思いを伝えようと試行錯誤する姿は、会員候補者をJC運動への良き理解者へ変える一歩となるはずだからです。まずは、全委員会が会員拡大という担いを持った事業構築を行い、ホームページやFacebookなどのSNSだけではなくありとあらゆる広報手段を活用し、会員拡大を常に意識した発信を行っていきます。また、会員全員が当事者意識を持ち、他団体やひとよし球磨JCを卒業された諸先輩方との交流を行いながら会員拡大の輪を人吉球磨地域全域に広げていきます。そして、一人でも多くの方々に私たちの存在を意識し理解して頂くという共通認識のもと、会員数50名を不退転の決意のもとに達成します。


【魅力あるJAYCEEの育成】
 なぜ、私たち青年会議所が公開討論会を実施しているのでしょうか。なぜ、私たちが継続事業として永きに渡りお茶会を行っているのでしょうか。本当にお茶会の重要性・必要性を理解しながら事業を行っているメンバーが何人いるのでしょうか。近年、ひとよし球磨JCは、青年会議所が行なう目的や魅力をアカデミーメンバーや地域住民に伝えきれていないメンバーが多くいるように感じます。更なる会員拡大や地域への魅力ある発信へと繋げるためには、私たちが行う運動や事業の目的を理解し実行する魅力ある人材へと進化を遂げることが急務と考えます。
 近年私たちは、JCプロトコルでJAYCEEとして守るべき行動模範を重点的に学び、青年会議所活動に必要なスキルを向上させてきました。今年度も、引続きJCプロトコルを徹底し会員育成にさらに繋げていきます。また、ひとよし球磨JCが連綿と受け継ぐ歴史あるお茶会を継続事業として行っている意味やその重要性を再認識し、茶道の精神を理解することによって私たちメンバーの資質を向上させ、それがひとよし球磨JCの魅力へと繋がっていきます。そして、ひとよし球磨JCの歴史の一員だという自覚を常に意識させながら、組織の在り方や活動内容を伝えるために、ひとよし球磨JCを卒業された諸先輩方との意見交流を促しながら、会員育成へと繋げていきます。
 また、青年会議所という団体には出向という新たな経験や気付きを学ぶことのできる場が用意されています。私も2018年熊本ブロック協議会に出向したことで、事業に対する考え方や仲間意識、そして、私が思い描く理事長の姿を構築でき、新たなJAYCEEへの未来像へと繋げることが出来ました。その学とは運営力や企画力の向上だけではなく、多くの出会いが人生の豊かさに繋がっていくことです。その学びの場は、熊本ブロック協議会だけではなく、日本全域にまで広がります。


【地域と共に行う青少年育成 】
 私たちが活動する人吉球磨は、この地の誇りである様々な文化や歴史が継承されてきた地域であり、先人たちが日々の暮らしの中で文化や誇りを大切に育み伝えてきました。そんな中、近年の青少年は、家庭環境、地域環境の変化により人々と深く関わることが少しずつ薄れてきていると私は感じます。また、情報通信の急速な発展により、多くの情報を容易に入手できるようになりましが、その反面、視覚や聴覚のみに頼ってしまい、実際に体験して判断する機会が少なくなっていると感じます。
 私が思う青少年育成は、体験活動を通し青少年が多くの人と関わりながら体験を積み重ねることによって、社会を強く生き抜くために必要な基礎的な能力を養うことが出来る質の高い教育が大切だと感じます。それは青少年が大人になって社会で求められる仲間とのコミュニケーション能力やチャレンジ精神、責任感、創造力を育んでいくことに繋がっていくのです。
 ひとよし球磨JCには、今年度で第11回目を迎える継続事業相良藩子ども塾があります。この事業では、人吉球磨地域にある豊富な文化や歴史、自然を新たに発見し再認識することで、五感を通じて社会を強く生き抜くために必要な基礎的な能力を学んでいきます。また、参加者同士の垣根を超えた共同体験や交流を行う機会を提供する活動を行っていきます。


【地域連携と繋がる防災意識】
 近年、日本国内では、100年に一度といわれる降水量による水害被害が、頻繁に起きており、2019年7月には、九州を中心とした豪雨により人吉球磨地域でも避難勧告が発令されました。そんな中、私たちメンバーは、熊本地震から4年がたち災害に対する意識の風化や関心が少しずつ薄れてきてはいないでしょうか。
 2016年に発災した熊本地震を経験した私たちは、人吉市や社会福祉協議会などとの協定の締結や青年5団体協議会との災害ネットワークの構築など様々な事業を実施してきました。今後も、取組を継続しメンバー一人ひとりの活動の中に根付かせていかなければなりません。

 まず、人吉球磨地域で活動している私たちは、この地域でどういった災害が過去に起きたのか、また、先人達が長い年月をかけ築き上げてきた防災・減災の歴史を知ることが大切だと感じます。その歴史を紐解くことで、人吉球磨地域に本当に必要な防災・減災への学びに繋がっていきます。そして、築き上げてきた防災ネットワークを各団体と連携を取りながらシミュレーションし発信する事業を行う事によって、各団体や地域住民などとの地域防災のネットワークがさらに強固となり、私たちが経験したことがない災害を想定した地域の防災力向上に繋がっていくのです。その向上への意識が「持続可能な意識の備え」を確立できるのです。

【変化を恐れない運営】
 私たちが活動する人吉球磨地域において、永きにわたり青年会議所の歴史を築いてこられた諸先輩方は、幾度の困難にあいながらも、その時代に適したJC運動に責任感と使命感を持ちながら毅然とした組織を運営してこられました。また、その志を受継ぐ私たちは青年会議所活動の中で統制された組織を形成し続け、その時代に適した変化のある運営にチャレンジしていかなければなりません。それが、私たちが思い描くJC運動を最大限に発揮できる体制になるのです。
 まずは、LOM運営の基本である例会や各会議を円滑に開催するために、JCプロトコルやロバート議事法を基本とした効率的で厳格な運営を行います。また、近年JCが取組んでいる持続可能な開発目標を取入れ、組織全体で推進し同じ目標を達成することによって会員の強固な信頼関係へとつなげていきます。


【さいごに】
 最高の学びの場といえるひとよし球磨JCが、65周年、70周年へ歩みを進めてきた中で決して変わらないものはなんでしょうか。それは「修練・友情・奉仕」ではないでしょうか。私なりの三信条を考えると「修練」とは、JC活動を行っていく中で社会的責任を自覚し自分自身の能力を向上させ目的を達成するために、今必要な大切な家族の時間、自分の時間を、最高の学びの場に使うことだと考えます。「友情」とは、国境や社会情勢、地位や立場の垣根を超え、胸に同じバッジをつけ絆を永きに渡り育んでいき、お互いを支えることのできる素晴らしさだと考えます。最後に「奉仕」とは、最高の学びの場という修練に時間を投資し、永きに渡り友情を育みお互いを高め合い成長した私たちが、JC活動で培った経験を活かし、地域社会はもとより家族や仕事へと繋げていくことだと考えます。
 人生はたったひとつの出来事が大きな転機となることがあるといわれます。2020年は、私が理事長職という役の力を借り人吉球磨地域を巻き込む行動力を念頭に置きながら全うしていきます。それが、ひとよし球磨JCに大きな転機となることをお約束し、明るい豊かな社会の実現に向けて成長できると信じて、何事にも奢らず決して高ぶらず自惚れず一歩ずつ一歩ずつ確かな道を、互に信頼し共に助け合いそして共に栄える自他共栄の精神で進んでいきます。