一般社団法人ひとよし球磨青年会議所
一般社団法人 ひとよし球磨青年会議所
2024年度 理事長所信
1. 基本理念
人生二度無し~挑戦し続ける青年であれ~
2、運営方針
①地域の未来を見据えた復興の実現
②地域の未来のために共に行動する仲間を募る
③地域の魅力を語ることのできる青少年の育成
3、所信
JCに入会しても何も変わらない。JCも他の団体も大差ない。
残念ながらそのような声を耳にすることが日常的になってきている。
私は悔しくてならない。
65年に渡りこの地域の発展の為に、誰よりも先に立ち上がり、誰よりも先に行動し、家族や社員やパートナーも
守りながら、見返りを求めず前進し続けたJCはこれからも地域を牽引するリーダーであり、唯一無二の存在である。
しかしながら、残念な声を耳にしてしまうのは、私たちの活動が地域に好循環を生み出す結果を残せていないからだろう。
私たちは、まだまだ成長できる。地域をより良くすることができる。
あなたの成長は地域の未来を良化する原動力となる。
【はじめに】
戦後間もない1951年2月9日に「新日本の再建は私たち青年の仕事である」と高い志を持った青年の同志によって、
日本に青年会議所が設立されました。それから70年余り、全国各地で青年会議所が設立され「明るい豊かな社会」の実現を目指し
青年会議所運動、活動に取り組んできました。
ひとよし球磨青年会議所においても、この地域の発展の為に65年に渡り様々な運動を展開して参りました。
私たちは今まで以上にこの地域の「明るい豊かな社会」の実現に向けて行動していかなければならないと強く感じております。
それはなぜか。
令和2年7月豪雨発災から3年が経ち、具体的な「復興」のフェーズに移行してきたからです。戦後の日本再建を使命とし
青年が行動したことをきっかけに、日本中で青年会議所運動が展開され今日に至ります。
時を経て今私たちには、この地域の50年後、100年後を左右する復興という課題が目の前にあります。
この地域の未来を創るのは私たち青年の使命です。
子や孫の未来、親、祖父母の未来。環境、経済、暮らしの視点。日々変わる世の中の情勢。
様々な側面からこの地域の未来を創っていく必要があり、そのためには私たち青年が成長していかなければなりません。
JCには成長するための機会が沢山あります。
しかし所属しているだけでは成長できません。精一杯背伸びをして、その機会を掴んだ者だけが成長できるのです。
その結果が成功でも失敗だとしてもそれが成長へと繋がります。そして、私たちの成長は、地域の発展に繋がっていくのです。
逆をいうと私たち青年が成長できなければ、この地域は衰退の一途をたどることでしょう。
今見えている地域はどのように映りますか。突然このような地域なったのではありません。
この地域が誕生し、地域住民が行動してきた結果が今見えているこの地域であり、これからの私たちの行動と成長が
未来の地域を創るということに責任をもち、積極的に行動を起こしていかなければなりません。
【地域の未来を見据えた復興の実現】
令和2年7月豪雨発災より3年が経ち、復興に向けて地域が動き始めました。しかし、お世辞にも地域一丸となった
復興への取り組みにはまだまだ程遠い地域の状況があります。各取組みに対して、賛否が分かれるだけでなく、いがみ合い、
地域を分断する事態となっているのが現状です。他者は基本的にわがままであり、それぞれに正義があります。だからこそ
様々な視点から物事を見極め、広い視野で計画し実行していく必要があります。私たち青年世代は、子ども達の未来を守り、
高齢者が安心して暮らせる社会環境を維持し、地域経済を発展させていくことをはじめ様々な担いを持つ責任世代でもあります。
そのような責任のある私たちが地域の復興に関して他人事では地域に未来はありません。地域一丸となった復興を目指し、
JCだけでなく、地域の様々な青年団体と行政がまちづくりを公式的に検討する仕組みの構築を行い、地域のサスティナビリティを
高めていく必要があります。JCが先頭で地域を牽引し、地域が一丸となるきっかけを私たちが生み出していく必要があり、
地域のビジョンを創造する使命を全うしなければならないのです。
今こそ、私たちJCの知恵と情熱をもって、より良い地域の未来を描きましょう。
【地域の未来のために共に行動する仲間を募る】
全国的に会員減少が課題となっている青年会議所において、JCIひとよし球磨においても会員減少は深刻な問題となっております。
では会員が増えれば、この地域に好循環を生み出すことができるようになるのでしょうか。
確かに会費の納入が続く限り存続はするでしょう。しかし、拡大することを最優先とした勧誘活動はいずれ組織を衰退させます。
私たちがなぜJCに所属しているのかを今一度思い出す必要があります。
JCは「青年が社会により良い変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」ことを目的とした団体であり、
奉仕団体でもなければ、経済団体でもありません。
JC活動、運動を通じて成長することで地域や会社の未来を担う人材になっていくことこそが使命なのです。
そして、そのような活動が共感を生み会員が増えていくのです。この理想を実現しなければ近い将来JCIひとよし球磨は必ず消滅します。
私たちは危機感を持ちながらも、自らが成長する事に喜びを感じ、その姿が入会の動機となる好循環を生み出していかなければなりません。
その為には、JCの活動がこの地域の青年から求められるものでなければなりません。
だからこそ、私たちは世の中の情勢や地域の現状、この国の未来を正確に捉え、成長の機会を地域の青年に提供していくことが
重要なのです。そうすれば、おのずと仲間の輪は広がります。JCを存続させるために拡大するのではなく、地域の未来の為に
私たちは仲間を増やすのです。
【地域の魅力を語ることのできる青少年の育成】
「人吉球磨地域はどんな地域ですか」という質問に対して、自信をもって地域の魅力を語ることのできる大人は何人いるでしょうか。
JCIひとよし球磨に所属のメンバーでも語れるメンバーは少ないと感じます。この地域は全国的に見ても歴史、文化、それに付随する
観光資源を数多く有する地域であり、観光客や他地域の方から見れば魅力の多い地域と言われることもあるかもしれません。
では、私たちが子どもの時にどのようにこの地域を見ていたか思い出すことはできますか。「田舎」「何もない」「都会へ行きたい」
このようなことを多くの方が思い、1度は地域外へ出た方のほうが多いのではないでしょうか。
私自身もそのような思考で、地域外へ進学し、就職した経験があります。そしてこの地域に戻ってきて初めて地域の魅力に気づきました。
それは、歴史や文化などのコンテンツを見てではなく、その歴史や文化を守り、活用しながら地域を盛り上げようと楽しみながら活動する
先輩方の姿を見たからです。地域の歴史や文化を学ぶだけならWEBがあれば事足ります。
私たちがやるべきことは、青少年へ地域の魅力を教える事ではなく、地域の魅力を体感する機会を提供し、地域の魅力ある歴史や文化が
途絶えることの無いように次代へつないでいくことが重要であり、私たちの背中を見せることに意味があると考えます。
青少年育成事業は、参加者にどのような成長の機会を与えることができたかを検証することが難しい事業です。
それは参加者自身も同じで、翌日成長を感じる子どももいれば、5年後10年後に気づきがあるかもしれません。
一歩まちがえると、嫌悪感に繋がるかもしれません。だからこそ、私たちは次代を担う子ども達に何を伝え、
何をつないでいく必要があるのかを真剣に考えた事業を実施していかなければなりません。
時代は大きく変わりました。「遊んでばかりじゃなく勉強しなさい」という時代から「ゲームばかりせず、外で遊びなさい」という現在。
そのゲームが将来仕事になる時代です。これからも子ども達を取巻く環境は日々変化していくことでしょう。
だからこそ、私たちが柔軟な価値観を持たなくてはなりません。次代を担う子ども達へバトンを渡す一歩目が青少年育成事業なのです。
【さいごに】
「明るい豊かな社会」を実現することは決して簡単なことではありません。私自身「明るい豊かな社会」の正解を見たことがありません。
だからこそ、私たちはこの地域の未来を真剣に考えなければなりません。
考えたことを実現するためには行動を起こさなければなりません。
行動を起こす時、失敗を恐れたり、時間や労力を使うことに対し億劫な気持ちが芽生えるかもしれません。
しかし、その先にまだあなたの知らない成長したあなたがいることを忘れないでください。
そして、あなたが成長することで、あなたのまわりには今以上に多くの笑顔があふれることでしょう。
それがJCで得ることのできる最大の価値であると私は考えます。
学びはあなたを前進させる力になります。
挑戦は社会を変える力になります。
大切な家族や仲間のために、生まれ育った地域のために私たちは何ができるのか。
共に考え、共に行動し、共に成長しましょう。